60代、日日是好日

読書、手仕事、庭いじり・・・やりたいことがたくさん

100歳と95歳の姉妹

100歳の義伯母と95歳の義母,ともに施設暮らしです。といっても,別々の施設です。


二人は義母が入所して以来,3年近く会っていませんでした。


緊急事態宣言の時はもちろん、コロナが落ち着いたと言われるようになってからも、施設では入所者や職員の方の感染がポツポツ出て、長い間面会中止となっていました。


それでも義母の施設は規模が小さいこともあってか、感染が落ち着けばすぐに面会が緩和され、短時間の面会はできるようになっています。


しかし、義伯母の施設は規模が大きく一旦感染が広まれば影響が大き過ぎるということでしょうか、今は3度目の面会禁止期間が長く続いています。


そもそもコロナがなくても外出は難しいわけで、結局二人が会うことはできていませんでした。私たちが面会した時に,「妹は(姉は)どうしているだろう,会いたいね」と言うのが気になっていたのでした。



それが、"不幸中の幸い"的なことが起きました。


というのは、義伯母が体調を崩して入院することに!病院では医師の許可が出れば家族親族二人までの面会ができるというのです。


そこで考えたのが、義母の面会室と義伯母の病室

LINEのビデオ通話で繋いで話してもらうこと。(100歳と95歳がスマホを使うことはできませんから,私と娘のスマホで)



そして先日、それが叶いました。


100歳と95歳の姉妹は、互いに元気?と話しかけますが、話はそんなに続きません。間にたった私と娘が通訳をするように話を繋ぎました。


実際に話をしてもらうと、懐かしさも寂しさもありながら、なんだか少しぼんやりしている二人でした。


ちょっと拍子抜けしましたが、涙の対面なんてことにならない方が良いのかもしれませんね。



その後義伯母は無事退院し、やはり面会できない日々に戻りました。


長寿の姉妹、淡々とした日常が続くことに感謝しなければならないねと,娘と話したのでした。

ダメダメな3月の読書記録

読書に関しては、ダメダメな3月


浅田次郎「天子蒙塵」4を未だ読み中です。戦後戦犯として処刑された人物が出てきます。

昨夜NHK"バタフライ・エフェクト"でその人物を映像で見、生々しく感じました。

(あっ、溥儀も出てきたので驚いてしまいました)



友人に奨められた「三体」も半分で頓挫し、一旦返却。映像の方を見るのだけれど,これもなかなかに難解🧐字幕なので,目を離した隙にストーリーがわからなくなる!



読み切ったと言えるのは、次の2冊



往年の大女優,高峰秀子さんは文章もキレがあって好き。幼少の頃から国民的アイドルに仕立て上げられ、稼いだものを全て義母にむしり取られる。まるでドラマ。でも、そのドラマのような人生の中で、結構逞しくあっけらかんと生きている。時代の識者に愛されたのもわかるような気がしました。


中山七里は今回も社会派エンタメというのでしょうか。震災後の東北の地を舞台にしているのは大きな問題提起に感じますが、トリックは粗い⁉︎

でも、この方の多作ぶりは素晴らしい。



3月は二度のお出かけで慌ただしくしてしまったので読書が進まなかったのも仕方なし、と自分を納得させています。

トークイベント 伊藤比呂美・阿川佐和子

東京2日目、今回のメインイベント


司会進行は婦人公論の編集長という方。

きっと誰よりもできる方なのでしょうが、とても柔らかい雰囲気の女性でした。


対談が始まると司会者は入らず、伊藤比呂美さんと阿川佐和子さんのお二人の掛け合いに。


なんだかぎこちない?と思ったのは一瞬で,すぐに気心の知れたおしゃべりに。


伊藤さんのズンバが見られるかと思いきや、阿川さんがひとりルンバとフラメンコを披露。阿川さん,サービス精神旺盛です。


テーマは「年をとるって面白い」ですし、観客は殆どが中高年の女性、伊藤さんと阿川さんの同年代も多いようでした。(私はちょっとだけ下ですが、育った時代の文化はほぼ同じかな)



おふたりとも親を介護された経験があり、生々しく語られた部分もありました。


伊藤さんがお父さんをアメリカからの通い介護されたことは著書で読んでいたのですが、改めて強い思いを感じました。ご主人も看取られていますしね。

植物や犬のことも聞きたいところでしたが、限られた時間では難しいですね。


阿川さんのお父さんは阿川弘之さん。お父さんの著書は少ししか読んだことがないのですが、戦中派というイメージを持っていました。その娘でいることはなかなかに大変だったことでしょう(多くのところで語られていますね)。

でもそれよりも、認知症が進んだお母さんを抱き抱えてお風呂に入れたというくだりが、心に刺さりました。



伊藤さんは計算などしない感性の人というイメージでしたが、意外に常識人という印象を受けました。


トークの経験豊富な阿川さんは話の抑えどころを知っている、さすがでした。



この日の午前中は、

浜離宮恩賜庭園を散策し、

パナソニック汐留美術館は休館でがっかりし、

シズカ洋菓子店で頼まれた菓子を買い、


トークイベントの後は、有楽町朝日ホールに移動して、立川談春の独演会を満喫したのでした。



忙しかったけれど、はるばる東京まできた甲斐があった1日でした。