60代、日日是好日

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読了「流転の海 第九部 野の春」

宮本輝さんの自伝的小説、足掛け37年かけて2018年に完結した作品でした。


私は、今年の6月から読み始めたので、次はいつ出るだろうかと首を長くして待つということはなかったのですが、図書館で貸出中の第六部が返ってくるのを待ちきれなくて、この巻だけは書店で購入してしまいました。


   (文庫版裏表紙より)



著者自身が『ひとりひとりの無名の人間のなかの壮大な生老病死の劇』を書きたかったと答えているように戦後の混乱期と高度成長期を生きた主人公『松坂熊吾』と妻房江、息子伸仁は、私の中でいつのまにか生身の人間として存在するようになっていた気がします。


それに加えて、戦中戦後史としても読めたし、東アジアの地勢史という側面もあった気がします。

とにかく面白かった❗️


宮本輝さんの作品、もう少し読んでみようと思います。