富山の薬売りさん
母の話です。
一年に一度、配置薬の精算交換に薬屋さんが巡ってきます。
先日、一年ぶりの来訪がありました。いつものように居間に上がってもらい、お茶を出しながら父が亡くなったことを話すと、御霊を拝みたいという申し出。ありがたく案内し、帰られたあとを見ると、五千円が供えられていたのだそうです。
これは、配置薬の代金をはるかに上回る金額です❗️
実はこの薬屋さんは、祖母が生きていた頃からのなじみの方。母が嫁に来たころ(65年前)には、この方のお兄さんが来られていたはずということです。
弟さんとも50年以上のお付き合い‼️
祖母は、この方を"富山の薬売りさん"と呼んでいました。毎年昼時に来られます。座敷に上がってもらうと持参されたお弁当を食べられます。温かい汁物とお茶、漬物を出すのが祖母でした。
幼かった私たち兄弟に、紙風船などのオモチャをくださるのも楽しみだった覚えがあります。
そんなお付き合いが、今回のお供えにつながったのでしょう。
この頃は寒いから誰も来ないと寂しそうだった母に、ほんのりと温かい思いが広がっているのがわかりました。
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