読了 吉田修一『ミス・サンシャイン』
久々の吉田修一さんです。2022年刊だから新しい作品ですね。
冒頭からすっと引き込まれました。読みやすいのです、吉田修一さん。
昭和映画が全盛期の頃に世界的に活躍し、引退した女優の晩年と交流を持つことになった大学院生。
モデルになった女優は多分"京マチコ"。
と言っても、若い人は知らないでしょうね。そういう私も、若い頃の京マチコの活躍は知らないのです。ただ、海外の映画賞で高く評価されたということをうっすらと知っていたぐらいでした。
小説ですから、吉田修一さんが作り上げた人物であるわけですが、どうしてもモデルと重ねて読んでいきました。
そして、小説中の女優が若い頃も歳を重ねてからも魅力的であるように、京マチコもそうだったのだろうなと思わされました。
小説中に女優が主演した映画の筋が語られるのですが、それは実際に京マチコが出演した映画をリスペクトしながらも、吉田修一さんのオリジナルの作品になっています。それもまたすごいなと思わされました。
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